2015年6月雲南省調査旅行(短信)

2015年6月13日から12日間の予定で実施された青いケシ研究会と中国科学院昆明植物研究所との雲南省麗江地区での合同植物調査は、多くの成果を得て無事にその日程を終了することができました。中国側調査員の徐波博士が採集した約300点の植物標本は、同定作業の後に昆明植物研究所に収蔵されることになり、日本側参加者には同定結果のリストが徐波氏から送られることになっています。

 この調査旅行は第15回研究会(2015年11月27日)で詳しく報告されます。観察されたメコノプシス属植物を見るには以下のサムネイル写真をクリックしてください。

2015年7月ブータン調査旅行(短信)

今年のブータン調査旅行はブータン西端に位置するハ県の山岳地を調査地とし、7月5日から14日間かけて行われました。今回は私たちが3年前から新種と信じて調査を続けてきた刺のある青いケシ(仮名:ドゥルケンシス Meconopsis drukensis)を観察し、その特徴がわかる写真を撮ることが第1の目的でした。幸い今年はこの種の花茎が多く、花も果実も同時に見られる最適の時期に訪れることができたので、その目的は十分に達せられました。この地域に生える大形のメコノプシスとしては、純白の大きい花を咲かせるスペルバ M. superba が知られています。私たちが訪れた時期はスペルバの花盛りを見るには少し遅かったのですが、花を終えたものを含めて花茎がごく少ししか見られないのに驚かされました。この種が再発見されてからこの数年間のうちに何かの理由で個体数が激減してしまったのか、あるいは自然のサイクルとして今年は花茎が少ないだけなのか、気になるところです。通常の白花を咲かせる株より少し遅れて、まれに淡紅色の花を咲かせるスペルバが高所で見られることがあり、その株を探索することが今回の第2目的でした。しかしその生育地は険しすぎてほとんどの参加者が到達できず、また咲いていた花も色がごく淡いものでした。今回の調査旅行の第3目的は、南のセレ・ラでメコノプシス・ワリキーのワインレッドの花を咲かせる変種であるフスコプルプレア M. wallichii var. fusco-purpurea を観察することでした。あいにく霧雨が降り続く天候でしたが、この変種については多くの株を見ることができました。今回の調査旅行で観察した主な植物を以下に紹介します。イチヤクソウ科の1属1種の珍種であるモネセス・ユニフロラ Moneses uniflora は、今回がブータンでは初めての発見になります。またユリ科のノトリリオン・カンパヌラトゥム Notholirion campanulatum はブータン西部では初めての発見です。

 この調査旅行は第17回研究会(2016年4月26日)で詳しく報告されます。観察された主な植物を見るには以下のサムネイル写真をクリックしてください。